傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
「……ありがとうございます。話してくれて」
「ううん。セレクトショップの件は、また改めてよろしくね」
次のアポがあるのでそろそろ移動するという彼と別れ、私はぬるくなったコーヒーに口をつける。
なんとなく、後味が悪い。
もう少し気持ちを落ち着かせたくて休憩室へ向かったら、既に先客がいた。
「あっ……」
井上さんがベンチに座っていることに気付いて踵を返そうとしたけれど、物音で彼女が振り返ってしまう。
井上さんは暗い顔から一変して私を見るなり怒りを露わにさせると、ベンチから勢いよく立ち上がった。
「なんで……どうして!!」
私を見て、彼女が叫ぶ。
酷く取り乱しているのか、彼女の表情は恐ろしかった。
「なんで、私が異動になるんですか!? っていうか、今日も片瀬さんと一緒にいるところを見たっていろんな人から聞きましたよ。男性が苦手だなんて嘘じゃない!! 私は、なんだかんだ営業にも同行しない、かと思えば片瀬さんにだけすり寄る先輩が嫌で嫌で……」
ガリガリと髪を掻きむしりながら彼女が迫ってくる。
逃げようと後ろに足を引くも、彼女の方がそれよりも早く私の腕を掴んだ。
「どうしてよ!? なんでうまくいかないのよ!?」
「ううん。セレクトショップの件は、また改めてよろしくね」
次のアポがあるのでそろそろ移動するという彼と別れ、私はぬるくなったコーヒーに口をつける。
なんとなく、後味が悪い。
もう少し気持ちを落ち着かせたくて休憩室へ向かったら、既に先客がいた。
「あっ……」
井上さんがベンチに座っていることに気付いて踵を返そうとしたけれど、物音で彼女が振り返ってしまう。
井上さんは暗い顔から一変して私を見るなり怒りを露わにさせると、ベンチから勢いよく立ち上がった。
「なんで……どうして!!」
私を見て、彼女が叫ぶ。
酷く取り乱しているのか、彼女の表情は恐ろしかった。
「なんで、私が異動になるんですか!? っていうか、今日も片瀬さんと一緒にいるところを見たっていろんな人から聞きましたよ。男性が苦手だなんて嘘じゃない!! 私は、なんだかんだ営業にも同行しない、かと思えば片瀬さんにだけすり寄る先輩が嫌で嫌で……」
ガリガリと髪を掻きむしりながら彼女が迫ってくる。
逃げようと後ろに足を引くも、彼女の方がそれよりも早く私の腕を掴んだ。
「どうしてよ!? なんでうまくいかないのよ!?」