傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
 彼は私のカゴにすべての商品を入れると、バーコードを通していく。
 私の分まで同じバーコードで通されてしまって、自分で選んだ商品の正確な値段がわからない。
 あとでちゃんと返さなきゃ、と思ってレシートを回収しようとしたけれど、彼に取られてしまった。

「あとで返さなきゃ、とか思ってるでしょ」
「顔に出てましたか?」
「だいぶ出てましたね」

 ニッコリと笑って、彼がひとつにまとめた買い物袋を持ってくれる。
 その後ろをついていく途中で、彼が「ここのお店、美味しかったですよ」といろんなお店を紹介してくれた。

「片瀬さん、食べるの好きですよね」
「あはは、バレてます? 実はおいしいお店を探すのが趣味で……。ただ、あまり通いすぎるとお金がかかるし、体重も増えていくので、最近は控えめにしています」
「私も、おいしいものを食べるのは好きですよ」
「じゃあ、俺と一緒だ。ちなみに休日は何をされてるんですか?」
「基本的には料理……ですかね。趣味みたいなものなので」
「へぇ……素敵な趣味だ」
「片瀬さんは……?」
「俺はジムに行ったり……かな。あまり趣味らしい趣味はないかも」
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