傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
「あ、先ほどは廊下を塞いでしまってすみません。隣に越してきた片瀬と申します。これ、少しですが……」
洗剤とティッシュケースが入った袋を手渡されて、あ、う、と情けない声を漏らす。
(どうしよう、怖い……)
何も言えずに黙っていると、片瀬と名乗った男性は私の失礼な態度に動じることなくニッコリと微笑んだまま、
「これからよろしくお願いします」
と言って隣の部屋に帰っていった。
その様子を最後まで見届けてから、ゆっくりと扉を閉める。
「お礼、言いそびれちゃった……」
それどころか挨拶だって、まともにできていない。
社会人としてのマナーすらなってないことに気付き、また自己嫌悪に陥る。
私はいつも、私が嫌いだ。
この世にいるすべての男性が悪い人ではないと、わかっているのに。
どうしても男性を前にすると喉の奥がきゅうっと狭くなって、声帯を潰されたみたいに声が出なくなる。勝手に手が震えて、視線を逸らしてしまう。
(本当に、ごめんなさい……)
隣の彼に届くわけでもないのにそう心の中で呟いて、私は溜め息をついたのだった。
洗剤とティッシュケースが入った袋を手渡されて、あ、う、と情けない声を漏らす。
(どうしよう、怖い……)
何も言えずに黙っていると、片瀬と名乗った男性は私の失礼な態度に動じることなくニッコリと微笑んだまま、
「これからよろしくお願いします」
と言って隣の部屋に帰っていった。
その様子を最後まで見届けてから、ゆっくりと扉を閉める。
「お礼、言いそびれちゃった……」
それどころか挨拶だって、まともにできていない。
社会人としてのマナーすらなってないことに気付き、また自己嫌悪に陥る。
私はいつも、私が嫌いだ。
この世にいるすべての男性が悪い人ではないと、わかっているのに。
どうしても男性を前にすると喉の奥がきゅうっと狭くなって、声帯を潰されたみたいに声が出なくなる。勝手に手が震えて、視線を逸らしてしまう。
(本当に、ごめんなさい……)
隣の彼に届くわけでもないのにそう心の中で呟いて、私は溜め息をついたのだった。