傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
 手が止まらず、もうひとつ封を開ける。彼にも二枚目のクッキーを渡し、二人で甘いお菓子を堪能した。

 そうこうしているうちに、SWカンパニーが入っているビルの地下駐車場に車が停まる。
 彼は鍵と回収した商品を社内倉庫まで返しに行くとのことで、私も持参したパンフレットや資料を置くのを理由に着いていくことにした。

「夜のオフィスってドキドキしますね」
「俺も、さすがにこの時間に戻ってきたのは初めてだな……。営業はたまに遅くなることもあるんですけどね。でも、日付を超える場合とか、次の日に社用車の予約がなければ、そのまま乗って帰ることもある」
「そうなんですね。でもマンションの近くに車を置くところ、あります……?」
「東京本社はそれが問題ですよね。名古屋にいたときは、近くにコインパーキングもあったし、たまにそのまま乗って帰ってたんだけど」

 そんな話をしながら彼は営業部の島へ、私は企画部の島へと別れていく。
 それぞれ用事を済ませると、オフィスの施錠をして、エレベーターに乗り込んだ。

「電車、かなりギリギリかも」
「すこし、急ぎましょうか」
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