傷付いた心を癒すのは 〜男性が苦手な私の心を癒してくれたのはお隣さんでした〜
(ああいうタイプ、ちょっと苦手だな……)
艶のある黒髪をワックスで固め、パリッとしたスーツに身を包む彼は確かにイケメンだ。目鼻立ちも整っているし、身長も高くて申し分ない。
だけど、どことなく私が苦手としている剛人と雰囲気が似ている。
剛人も黙っていればイケメンな部類だ。だけど、ひとたび口を開けば罵詈雑言ばかり飛び出してくる。
過去のことを思い出して気分を悪くしていると、ちょうど営業部の朝礼も終わったのか、人が散っていくのが見えた。
「私、あの人と一緒の案件になりたいなー」
「残念ながら、自分で案件は選べないよ」
「もう、わかってますよ」
ぷくっと膨れる井上さんにクスクスと笑えば、その笑いを遮るように後ろから「水嶋さん」と声を掛けられる。
現在、一緒に案件を担当している営業部の御田さんで、彼は私を見るなり顔を引き攣らせた。
「えっと……ごめん。見積もりできたから、チェックしてもらいたくて」
「……あ、ありがとうございます。机の端に置いておいてください」
「は、はい」
一瞬で真顔……どころか無表情になった私を見て、御田さんが引いたのだろう。
彼は見積もりを机の端に置くと、逃げるように自席へ戻ってしまった。
艶のある黒髪をワックスで固め、パリッとしたスーツに身を包む彼は確かにイケメンだ。目鼻立ちも整っているし、身長も高くて申し分ない。
だけど、どことなく私が苦手としている剛人と雰囲気が似ている。
剛人も黙っていればイケメンな部類だ。だけど、ひとたび口を開けば罵詈雑言ばかり飛び出してくる。
過去のことを思い出して気分を悪くしていると、ちょうど営業部の朝礼も終わったのか、人が散っていくのが見えた。
「私、あの人と一緒の案件になりたいなー」
「残念ながら、自分で案件は選べないよ」
「もう、わかってますよ」
ぷくっと膨れる井上さんにクスクスと笑えば、その笑いを遮るように後ろから「水嶋さん」と声を掛けられる。
現在、一緒に案件を担当している営業部の御田さんで、彼は私を見るなり顔を引き攣らせた。
「えっと……ごめん。見積もりできたから、チェックしてもらいたくて」
「……あ、ありがとうございます。机の端に置いておいてください」
「は、はい」
一瞬で真顔……どころか無表情になった私を見て、御田さんが引いたのだろう。
彼は見積もりを机の端に置くと、逃げるように自席へ戻ってしまった。