道しるべみたいな恋だった
それからも、彼は小さなことで校則違反を指摘する。

「それ、校則違反でしょ」

「違うから」

そして、こう続けるのだ。

『たまには校則違反くらいすれば良いのに』

先生が聞いたら絶対に怒る言葉。

でも、それは私の道しるべになった。
 
真面目すぎる私が、少しだけ生きやすくなる言葉になった。

卒業すればそんな淡い恋心は忘れ、時間が経つごとに「あれは恋でなかったのかもしれない」とすら思えてくる。

もう一度会いたいとすら思わない。

それでも、彼がくれた道しるべだけは忘れられない。
< 14 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop