クソ真面目なアイドルに、幼なじみの一途が重症です。
私は自分の家ではなく、暁の家の玄関を開け「ただいまー!」と声を掛ける。
奥から暁ママが「おかえりー」と出迎えてくれた。
我が家の両親は共働きで、早くても帰るのは18時頃。
だから小さい頃から、親が帰ってくるまで暁の家で待たせてもらっていた。
その癖がなかなか抜けず、高校生になった今でも、こうして暁の家に『ただいま』と帰ってきている。
玄関で暁ママとちょっとお喋りして、そのまま暁の部屋へ。
「はぁぁ〜、今日も疲れたーーー」
崩れるように、暁のベッドに倒れ込んだ。
「おーいー、制服シワよるから着替えてから寛げ」
「んーーー…もう動けない。暁〜着替えさせて〜」
私がふざけて暁の方に両手を伸ばすと、暁は「はぁ…」とため息をついて、私の両手首を掴み体を引き上げた。
そして私の前に膝をついてしゃがむと、制服のブレザーのボタンを外しだした。
(あれ、本当に着替えさそてくれるの?)
暁は黙々と私からブレザーを脱がせ、それをハンガーに掛けると、次に私の首に手を回してリボンのフックを外しとってくれた。
ここまでやってくれるのかと驚いていると、次はシャツのボタンに手がかかる。
「ちょっ、暁!」
上から順に外され、3番目のボタンを外した辺りで、私がやばいと焦り出すと、
「…いつ止めるかと思った」
意地悪い顔をして笑っていた。
「もう!!変態!バカ暁!!」
「お前が着替えさせろっていったんじゃん」
そう言うと暁は私の頭をグシャッと撫でて、私が着替えやすいようにか、部屋をでていってしまった。
「……ビックリした」
黙ってたら、全部脱がされてた…?
さすがに暁も、そこまではしないだろうけど
いやでも、私の事、まだ小学生くらいに思ってるとか?
だとしたらムカつく。
少しムッとしながら、私はそそくさと着替え始めた。