クソ真面目なアイドルに、幼なじみの一途が重症です。

6話


少し私が落ち着いてきた頃、「こんな状態で帰ったら、おばさん達びっくりするから」と暁の家に連れて行かれた。

「先に部屋行ってて」と言われ、暁の家族にもバレないように、静かに2階にある暁の部屋へと入った。

私にとって、自分の家と同じくらいの安全地帯。

さっきまでの恐怖、走って逃げてきた疲労、そして「自分のバカさ加減」への自己嫌悪がドッと押し寄せてきて、暁のベッドに倒れ込んだ。

久しぶりの暁の部屋。
心底安心した。

さっき暁から香ってきた柔軟剤のやさしい香りがして、安堵感からか、またじんわりと涙が込み上げてきた。





「もも、」

部屋に入ってきた暁が、寝ている私の頭にペットボトルのジュースを置いてきた。

顔を暁に向けると、そのペットボトルを次は目元に当ててくれた。

(…冷たくて気持ちいい。)


暁はベッドの縁に腰を下ろし、私の濡れた目元をそっと優しく拭ってくれた。

そして、私を刺激しないようにか、静かに、でもどこか冷たく張り詰めた声で問いかけた。


「……何があった」



私はシーツに顔を半分埋めたまま、ポツリポツリと話し始めた。
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