クソ真面目なアイドルに、幼なじみの一途が重症です。
-数時間後-



ライブ会場のドーム前は、信じられないくらいの人混みだった。

「うわぁ、人すごい!……グッズ列どこだろう」

私がキョロキョロと周りを見渡しながら歩いていると、ふいにさっと手を繋がれた。

「よそ見してると迷子になるぞ」

暁はそう言って、私の手を引っ張り自分の隣に引き寄せ、そのまま歩きだした。

「子供じゃないんだから迷子になんてならないよ!」

文句を言いながらも、意識は繋がれた右手に全集中してしまう。

手なんて小さい頃から何度も繋いできた。

(何でこんなに意識してしまうんだろう…)

暁にとっては、ただはぐれないように、子どもと手を繋ぐ親の感覚と同じなんだと思う。
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