クソ真面目なアイドルに、幼なじみの一途が重症です。

3話

あのライブから数日が経ち、私は高校初めての夏休みを迎えていた。

今年の夏はどう遊び尽くしてやろうかと、ウキウキで考えていたんだけど…

「あーっ、もう! なんで私まで駆り出されてるの!?」

うだるような夏の夜。
町内の夏祭りで、私と暁はお揃いのスタッフTシャツを着て、かき氷の屋の店番をしていた。

「文句言うな。どうせ家でゴロゴロしてただろ」

「そうだけど…!夏祭り私も満喫したかった!」

町内会の役員をやっている暁のパパから
「若い手が必要だ」と強制連行されたのだ。

「はいはい、もういい加減諦めろ。もも、次イチゴね」
「りょーかいっ!泣」

文句を言いつつも、与えられた仕事をこなしていく。
祭りは回れないけど、この賑やかな空気を感じられる事を、なんだかんだ楽しんでいた。
次々とやってくるお客さんに、私は持ち前の明るさで「はーい、イチゴでーす!」「ありがとうございます!」と笑顔を振りまく。

ふと横を見ると、暁は黙々と氷を削っていた。

普段は面倒くさがりなくせに、こういう時は手を抜かずに真面目に働くのが暁らしい。

首筋に光る汗や、氷を削るたびに動く腕の筋肉がやけにリアルで、ふいにドキッとしてしまい、私は慌てて視線を逸らした。
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