再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「美桜さんには不本意だったでしょうけど、なにかあってからでは遅いからね。いい判断をしたと思うわ」

柔らかな声に、胸の奥があたたかくなる。
最初から、事情を知ってもらえているというだけで、気持ちが楽になっていた。

「まぁ、こちらとしても緑ちゃんが辞めるので、次の人材を探さないといけないと思っていたからラッキーだったわ」

茶目っ気たっぷりに笑う。
それにつられ、私も笑みがこぼれていた。

「社長、美桜はここで雇ってもらえるんだよな?」

「ええ。哲平のお墨付きの人なら大歓迎よ。よろしくね、美桜さん」

社長の言葉に私は安堵した。

「ありがとうございます。不馴れなこともあってご迷惑をお掛けするかも知れませんが、よろしくお願いします」

頭を下げると、社長は柔らかく微笑んだ。

「美桜さんには緑ちゃんの後任として、事務全般をやってもらおうと思っているんだけど、大丈夫?」

エクセルやワードは使えるし、やるしかない。

「はい、大丈夫です」

「いつから出社できる? 引き継ぎがあるので、できれば早めにお願いしたいんだけど」

「明日からでも行けます!」

思ったより大きな声を出してしまい、隣に座っていたテツがプッと噴き出す。

「ふふ、元気があっていいわね。じゃあ、明日からよろしくね」

「はい」

引継ぎをしっかりしようと、決意を新たにする。

「とりあえず、今日は社内の案内をしてもらうといいわ。そのあと、一緒にお昼ご飯を食べましょう」

「はい、分かりました」

そう答えた瞬間、テツが口を挟んできた。
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