再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「さて、挨拶も済んだから海里は仕事に戻りなさい」

「えっ、今来たばかりだよ。それに、俺が社内を案内しようと思ったんだけど」

「あんたまで……。案内は緑ちゃんに頼むから大丈夫。海里は自分の仕事をしなさい」

社長はため息をつく。
さっきも同じようなやり取りを見たような気がするけど。

「せっかく仲良く話をしながら案内しようと思ったのに残念。じゃあ、美桜ちゃん。明日からよろしくね」

副社長はヒラヒラと手を振り、社長室を出て行った。

「騒がしくてごめんなさいね。海里は哲平の五歳上なんだけど、落ち着きがなくてね。見た目は真面目そうなのに、中身はあんな感じだから副社長としての威厳が少し足りないのよ」

社長は苦笑いする。
確かに、落ち着いて見えるけど、軽めというか掴みどころのない感じの人だ。
でも、こういうタイプの人はきっとモテるんだろうなとぼんやりと思う。

「さて、気を取り直して緑ちゃんに社内を案内してもらいましょう」

社長はパンと手を叩き、立ち上がって部屋を出る。
私もそれにならい、あとをついて行く。

「緑ちゃん、美桜さんに社内を案内しながら、今いる社員の紹介をしてあげて。正式な挨拶は明日の朝礼のときにするから。引き継ぎも明日からお願いね」

「分かりました。じゃあ、行きましょう」

竹之内さんは、ゆっくりと椅子から立ち上がる。
私はその後ろを歩いていたら、ふと彼女が振り返った。
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