再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~

「最初だし、あまりグイグイ話しかけて美桜ちゃんに引かれたくなくて、様子を見ているのよ。それがおかしくて、何度も笑いそうになったわ」

緑さんは思い出し笑いをする。

「歓迎会して交流を深めたいって、みんな口を揃えて言うの。ホント気が早いんだから」

そんなふうに言ってもらえてよかった。
私も早くみんなに溶け込めるように、積極的に挨拶していこう。
接客の仕事をしていたので、人と話すことは嫌いではない。
少しずつでも、みんなと仲良くなれるといいけど。

「それじゃ、一度社長室に戻りましょう。お昼はきっと、社長が美味しい店に連れて行ってくれると思うから」

緑さんに促され、私は一緒に社長室へ向かった。


♢♢♢

お昼は社長と緑さんと一緒に『エリクレール・ローザ』というフレンチのお店に連れて行ってもらった。

フレンチといってもカジュアルな雰囲気で、ガラス張りの店内は明るく開放的で、ダウンライトの光が柔らかく照らしている。
ソファ席やテーブル席もゆったりしていて、インテリアや照明にもこだわりを感じる。
料理も美味しくて、また来たいと思えるお店だった。

帰り際、この店を副社長が手掛けたということを聞いて、思わず足を止めた。

『あの子、仕事だけは完璧なのよ』

社長が苦笑いを浮かべて言う。

確かに、センスのいい店だなと思っていた。
『仕事は超一流』という、緑さんの言葉は大袈裟ではなかったんだ。
そんなことを考えながら、事務所に戻った。
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