再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「ありがとう。大丈夫」
テツはペットボトルの蓋を開けると、ゴクゴクと喉を鳴らして水を飲む。
それだけ、なの?
拍子抜けしつつも、まだ胸の引っかかりが残っている。
もう少し踏み込んでみようかと、思い切って口を開いた。
「ねぇ、昨日のこと覚えてる?」
「昨日?」
テツは首を傾げ、言葉を続ける。
「あー、ちょっと記憶が曖昧なんだよな。帰ってきてそのまま寝たと思うんだけど……。もしかして、なんかやらかした?」
気まずそうに聞いてきて、思わず眉間にしわが寄る。
私にしたことは覚えてないの?
喉まで出かかった言葉をのみ込んだ。
私だけテツのことを意識していて、バカみたいだ。
でも、だからといってわざわざ口にして思い出されても恥ずかしい。
覚えていないなら、やっぱり忘れるのが一番なんだろう。
そうでもしないと、変な態度を取ってしまいそうだ。
それより、気になるのは昨夜の女性のことだ。
あからさまに、そのことに触れるのは難しい。
「別になにもしてないけど、どうやって帰ってきたかは覚えてる?」
言葉を選びながら尋ねた。