再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「……夏木です。一応、テツの幼なじみですけど」
「幼なじみ……」
堂島さんはそう呟くと、私を品定めするようにじろりと見た。
黒髪のボブに切れ長の意思の強そうな瞳。
ぽってりとした唇には、真っ赤な口紅が塗られている。
背も高く、すらりとしたモデル体型で、少し癪にさわった。
「その幼なじみのあなたが、どうしてあんな時間に哲平の部屋にいたの?」
元カノのあなたには関係ない話でしょ、という本音をそのまま言えないので、やんやりと言い換える。
「それ、堂島さんに関係あります?」
「関係あるから聞いてるの」
苛立った様子で私を睨みつける。
どうして、こんな面倒なことに巻き込まれないといけないんだろう。
うんざりしていたら、堂島さんはふっと鼻で笑った。
「ああ、そっか。幼なじみっていうことは、付き合っているわけじゃないのよね」
その言葉に、思わず唇を噛んだ。
確かに私たちは付き合っていない。
キス以上のことだって、もうしてるくせに。
テツは『好きだ』と言ってくれたけど、返事を曖昧にしているせいで、私たちの関係は幼なじみのままだ。
そのことが、どうしようもなくもどかしかった。
堂島さんの存在に気持ちが乱されてしまうほど、私の心はテツのことでいっぱいになっている。
「あなた、哲平のこと好きなの?」
「えっ、」
いきなりそんなことを聞かれ、言葉に詰まる。