再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
お風呂から上がり、タオルで体を拭いていると、あることに気づく。
いつもは部屋から着替えを一式持ってきているので、着替えが一切、ここにない。

仕方なくバスタオルを体に巻き、そっと洗面所を出た。
テツに見つからないように、できるだけ音をたてないように廊下を歩く。

自分の部屋まで戻り、急いで下着と部屋着に着替えてようやく一息ついた。

リビングに行くと、テツはテレビを見ている。
あんなに意識し過ぎていた自分が恥ずかしい。
気持ちを切り替え、グラタンをオーブンに入れて温めている間に髪を乾かした。

キッチンに戻ると、まだオーブンのタイマーは途中だったけど、いい匂いが漂っている。
スープを温めたり、サラダを冷蔵庫から出していると、焼き上がりの音が鳴る。

出来上がったグラタンをテーブルに運んでいたら、テツがそばにやって来た。

「いい匂いだな」

「もうできてるから、手を洗ってね」

「了解」

テツは手を洗い、椅子に腰を下ろす。
「いただきます」と手を合わせたあと、スプーンでグラタンを一口食べた。

「久々に食べたけど美味いな」

嬉しそうに言うテツを見て、思わず頬が緩む。

「美桜の手料理はなんでも美味いから、外食なんてしたくなくなるんだよな」

「そんなことないでしょ。どう考えても外で食べた方が美味しいよ」

私の言葉に、テツは首を横に振った。
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