再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「いいと思うよ。みんな明るいし、社員同士も仲がいいよね。そんなにたくさんの人と話したわけじゃないけど、優しい人が多い印象かな」
私の答えを聞いたテツは「そうか」と呟いた。
少し間をおいてから、話を続ける。
「基本、いい人ばかりだけど、馴れ馴れしく声をかけてくる男がいたら気をつけろよ。下心があるかもしれないし。もし、そんなやつがいたら俺に言え」
「下心って……そんな人なんていないよ」
呆れてそう返すと、テツはまったく納得していない様子で、じっと私を見る。
「そんなの分からないだろ。俺が美桜のことを好きなの、知ってるよな」
どくんと、心臓が大きく跳ねた。
「もし、俺以外のやつがお前を口説こうとしたら、ちゃんと教えろよ」
テツは真剣な表情で言った。
一気に顔が熱くなるのが分かって、思わず視線をそらす。
「そんな可愛い顔するなよ。調子狂うだろ」
テツがふっと口角を上げる。
「なぁ、少しは俺のこと意識してくれてるの?」
耳元で囁くように言われ、その声に体が強張った。
からかいのはずなのに、どこか甘さを含んでいる。
否定したいのに、上手く言葉が出てこない。
気がつくと、テツの姿を目で追っていた。
彼の何気ない一言に振り回され、心が揺れてしまう。