再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~

幼い頃、私はテツのことが好きだった。
けれど、あの卒業式の日の暴言から、彼への気持ちは一度壊れていたはずだった。

それなのに、再会してからのテツは、いつも私のことを気にかけてくれていた。
困ったときは、当たり前のように手を差し伸べてくれ、守ってくれる。
強引さの中にある隠れた優しさに、心が揺れた。

私はもう一度、テツのことを好きになっていたんだ。
この気持ちを、もう誤魔化すことはできない。

「美桜の気持ちを聞かせて欲しい」

少し距離を取り、真っ直ぐに私を見つめる。
高鳴る鼓動を落ち着かせようと、一度深呼吸してから口を開いた。

「……き」

自分ではちゃんと言葉を言ったはずだったのに、思いのほか、掠れて小さな声になっていた。

「え? なんて言ったんだ?」

聞き返され、一気に顔が赤く染まる。

こんなの恥ずかしすぎるけど、テツは何度も私に想いを伝えてくれた。
もう、逃げるのはやめよう。
ギュッと拳を握り、もう一度口を開く。

「……だから、好きって言ったの」

照れくささを隠すように視線を落としたまま、早口で告げた。
告白ぐらい顔を見て言えよって感じだけど、今は許してほしい。

すぐに反応が返ってくると思っていたのに、テツは黙ったままだ。
この沈黙に耐えられず、恐る恐る顔を上げる。
すると、テツは口を開けたまま固まっていた。

もしかして、また聞こえてなかった?
さっきよりちゃんと、大きな声で言ったはずなんだけど。
不安が胸に広がる。
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