再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
自分にできることと、不穏な影
「美桜ちゃん、これお願いできる?」

「はい、いいですよ」

「じゃあ、よろしくね」

営業の水田(みずた)さんに二枚のメモ用紙を渡された。
彼は以前、私が弁当の配達に来たときにテツと話をしていた男性だ。

メモ用紙には、日付や時間、得意先の名前、他社へ訪問の予定や来客予定などが無造作に書かれている。
せめて日付順に書いてほしいところだけど、それができる人なら私には頼まないだろう。

水田さんはスケジュール管理があまり得意ではない。
前に、休憩スペースで副社長から『営業でスケジュール管理が苦手とか致命的すぎるだろ』と呆れられていた。
その場にいた私も自然と会話に加わっていて、水田さんは『手帳に書き込むとごちゃごちゃして見づらいし、スケジュールアプリも使いこなせないんですよね』と困ったように話していた。

その話を聞いて、軽い気持ちでスケジュール管理表を作ってみようと思った。
前の職場でシフト表を作っていた経験を生かし、エクセルでスケジュール管理表をアレンジして作成した。

お節介かも知れないと思いながらも、完成したものをプリントアウトして水田さんに見せた。

『え、なにこれ? すごくわかりやすいな』

彼は目を丸くして驚いた。

『もしよかったら、俺のスケジュールを教えるから、それを入力したものをプリントアウトしてもらっていい?』

まるで救世主を見るような目でお願いされ、思わず苦笑いしてしまった。

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