再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
ノンアルコールのスパークリングワインが入ったグラスを軽く合わせる。
細かな泡が舌先で弾け、喉を通り過ぎていく。

前菜の真鯛のカルパッチョ、生ハムと季節の彩り野菜サラダ、オマール海老のトマトソースパスタを順番に食べ進める。
牛肉の赤ワイン煮込みを食べる頃には、お腹がいっぱいになっていた。

それでも、最後に運ばれてきた自家製の桃のジェラートを見た瞬間、私の手は自然とスプーンに伸びていた。
ミルクベースのなめらかなジェラートの中に桃の果肉が混ざっている。

「美味しい」

思わず声に出して顔を上げると、テツが微笑みながら私を見ていた。

「な、なに?」

「いや、食べている姿も可愛いなと思って」

当たり前のように言うから、頬が熱くなる。

「そうだ、これ」

テツはなにか思い出したように言うと、リボンのついた長細い箱をテーブルの上に置いた。

「私に?」

「ああ。開けてみて」

箱を受け取ると、リボンをゆっくりほどく。
中に入っていたのは、ピンクゴールドの桜をモチーフにしたネックレス。
淡い輝きを放つ桜の花びらが印象的な、上品で可愛いらしいデザインだ。

「……可愛い」

「気に入った?」

「うん」

笑顔で頷くと、テツは安心したように表情を緩め、少し間をおいてから口を開いた。

「美桜と住み始めてから、ずっと考えていたんだ。俺の選んだものを、なにかひとつでもいいから身につけてほしいって」

そう言って、ネックレスの入った箱を見つめる。
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