再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
二週間後の金曜日。
仕事が終わると、私はすぐに事務所を出た。
スーパーで買い物を済ませ、そのまま帰宅する。
今日は、一分でもいいから早く帰りたかった。

部屋着に着替え、夕食の支度を始めた。
テツが帰ってくるまでに全部作り終えたくて、いつもより手際よく料理を進めていく。

しばらくして、玄関のドアが開く音がした。

「ただいま」

その声に、私はキッチンに立ったまま「おかえり」と声をかける。
今日は残業になると言っていたので、もう少し遅くなると思っていた。

「あー、腹へった」

ネクタイを緩めながらリビングに入ってきたテツは、テーブルの上の料理を見た途端、ぴたりと足を止めた。

「どうしたんだ、これ」

驚いたように目を見開き、近寄ってくる。

昨日の夜から仕込んだローストビーフ。
レタスやキュウリ、ミニトマトやニンジンや生ハムで作ったブーケサラダ。
ホワイトシチューに食べやすく切ったフランスパン。
限られた時間の中で、喜んでくれたらいいなと思いながら作った料理が、テーブルいっぱいに並んでいる。

テツの反応を見て、首を傾げた。
もしかして、今日がなんの日か忘れてるとか?
不安を覚えながら口を開く。

「今日、テツの誕生日でしょ」

「あっ、そうか。忘れてたわ」

呑気に笑うテツに、思わず力が抜けた。


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