再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~

「これ、誕生日プレゼント。よかったら使って」

テツは少し驚いたように目を丸くしながら、箱を受け取った。
そのまま、私の隣に腰を下ろす。

「開けてもいいか?」

「うん」

私はドキドキしながら、テツの手元を見つめる。
彼は包装紙を破り、箱を開けた。
そして中に入っていたものを、そっと摘み上げる。

「これ……」

「なににしようか迷って、ネクタイピンにしたの。ネクタイは好みがあると思ったから選べなくて。これなら、そこまで目立たないし、使ってもらえるかなって」

私が選んだのは、桜の花びらをモチーフにしたシルバーのネクタイピン。
プレゼントを探しているとき、偶然立ち寄った店で見つけたものだ。
ショーケースの中で、それを見た瞬間、直感でこれだと思った。

桜は私の名前にも入っている。
だから、それを身につけてもらったら、少しでもテツのそばにいられる気がした。

そんなふうに思ったのは、テツからもらったネックレスのせいだ。
胸元で揺れるそれを見るたびに、離れていてもテツの存在を感じられていた。

「桜の花びらか……。どうしてこれにしたんだ?」

テツはネクタイピンを見つめたまま、尋ねてきた。

理由はあるけど、本人を前にして言うのは恥ずかしいものがある。
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