再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
逃げられない、か……。
テツから離れる未来なんて、もう想像すらできない。
それほど、彼の存在は私の中で大きくなっていた。

「はい。もうテツと離れるなんて、考えられないので」

そばにいるだけで、こんなにも安心できる人は他にいない。
少し照れながら答えた。

「あら、可愛いことを言ってくれるのね。できることなら、今すぐにでも美桜ちゃんにお嫁さんに来てほしいわ」

テツママが嬉しそうに私の手を握った瞬間、不機嫌な声が割り込んできた。

「お袋、なにやってるんだよ」

さっきまで別の場所で談笑していたテツが、いつの間にか私の隣に立っていた。
そして、テツママの手を軽く引き離す。

「まあ、母親にまで嫉妬するなんて心の狭い男ね」

呆れるテツママを無視して、彼は私の肩をそっと抱き寄せる。

「美桜、そのドレスよく似合ってる」

耳元で囁かれ、心臓が大きく跳ねた。
すぐそばに自分の母親がいるのに、平然とそんなことを言うなんて信じられない。
恥ずかしさで頬が赤くなり、思わず視線を泳がせた。

「……っ、ありがとう。テツはもう挨拶回りは済んだの?」

テツから少し距離を取りながら話題を変える。

「ああ、主要どころは全部終わらせた。途中で少し面倒なのに絡まれたけど、婚約者が来てるって言ったら、引き下がったよ」

テツはなんでもないことのように、さらりと言った。

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