再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「ごめんな、疲れただろ」
帰りの車の中で、テツが申し訳なさそうに言った。
私は首を横に振り、彼の方を向いて答える。
「少し疲れたけど、大丈夫だよ。テツのご両親に挨拶ができてよかったし、私が行くって決めたんだから謝らないで」
シートに身体を預けると、自然と肩の力が抜ける。
確かに疲れはあったけど、それ以上に得たものの方が大きかった。
テツが背負っているものや、それを支えることの重要性など、ほんの少しだけど肌で感じられた気がする。
「今日のテツ、すごくかっこよかった」
「えっ?」
テツが驚いたようにこちらを見る。
「挨拶回りをしているテツは、堂々としていてビックリしちゃった」
今日の彼の姿を思い出す。
たくさんの人に囲まれる中、笑顔で話している姿が印象的だった。
営業で鍛えられたものもあるだろうけど、それだけじゃない、テツが人知れず積み重ねてきた努力がある気がする。
そんな彼に、ふさわしいと思ってもらえるようになりたい。
「だから私も、テツの隣にいて恥ずかしくない人になりたいなって思ったの」
少し照れながら言うと、テツがふっと笑った。
「これ以上惚れさせてどうするんだよ。でも、ありがとう。美桜の気持ちはすごく嬉しい」
その笑顔を見ているだけで、不思議と胸の奥が満たされていく。
いつも守られて、その優しさに甘えてばかりだった。
でも、これからは守ってもらうだけじゃなく、対等な立場で彼を支えていけるような人になりたいと思った。