再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
時刻は十九時を過ぎていた。
噴水広場には、大学生らしき集団や、仕事帰りの人たちがそれぞれの時間を過ごしている。
私は少し離れたベンチに腰を下ろし、一息つく。
今日はなにを食べようかな。
そんなことを考えながら、バッグからスマホを取り出す。

【噴水広場に着いたよ】

テツにメッセージを送って、何気なくショッピングサイトを開いたとき、目の前に人の気配がした。
顔を上げた瞬間、息をのんだ。

――嘘、どうして?
そこに立っていたのは、スーツ姿の斉藤さんだった。

「ナツキさん、久しぶり」

口元は微笑んでいるのに、眼鏡の奥の目はまったく笑っていなかった。
背筋がゾワリと震える。

「惣菜店、急に辞めて驚いたよ。君に会えるの楽しみにしていたのに、どうして辞めたの? 黙って辞めるなんてひどいじゃないか」

責めるような言い方に言葉が出ない。
恐怖を感じ、ベンチから立ち上がって少し距離を取った。

私が辞めたあとも弁当を買いに来ていたと、おばさんから聞いていた。
だから、私が目的ではなかったんだろうと思っていたのに。

「ナツキさん、ずっと探していたんだ。毎日君のことを考えて過ごし、君が行きそうな場所にも通った。それでも見つからなくて……諦めかけたところでこうして出会えた」

そう言って笑みを浮かべると、斉藤さんは一歩こちらへ踏み出してきた。
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