再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
いや、そもそも嫌いな人とはキスなんてしたくない。
――でも、テツとはどうなんだろう。
さっきから頭がふわふわしていて考えがまとまらない。
まあ、いっか。
「いいよ」
気づけば、そう口にしていた。
目を閉じた瞬間、唇に軽く触れる感触があった。
想像していたよりもずっと柔らかくて、熱を持っている。
「あれ?」
全然嫌じゃなかった。
指先で自分の唇をなぞる。
テツの唇は、もっと弾力があった気がした。
「人の唇ってすごい柔らかいんだね。もう一回してもいい?」
「美桜、酔ってるんだろ。今さら俺が言うのもなんだけど、止めておけ」
テツは困ったように眉を寄せ、私を止めようとする。
「なんでよ。テツは私のこと好きなんでしょ? 嘘なの?」
「違う」
短く言い、テツは首を横に振る。
「あのさ、俺は美桜のことが好きだからキスだけで止まれる自信がない。キス以上のこともしてしまうかもしれない。それでもいいのか?」
少しだけ胸がざわついた。
本当ならここで止めるべきなんだと思う。
だけど、うまく頭が回らない。
お酒のせいなのか、思考がどこかぼんやりしている。
でも、さっきのキスは嫌じゃなかった。
むしろ、もう一度してみたいという気持ちの方が強く、私はゆっくりと頷いた。
すると、テツは私を引き寄せ、唇を重ねてきた。
何度も角度を変えては、優しく啄むようなキスを繰り返す。
わずかな隙間から、テツの舌がそっと入り込んできた。
口内で舌が絡み合い、頭の芯まで甘く蕩かされて視界が滲んでいく。