再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「美桜ちゃん、しばらく休んだらどう? 配達なら私でも行けるし、店のことは気にしなくても大丈夫よ」
「でも、休んだら……」
言い淀んでしまう。
この先、どうやって生活していけばいいのか分からなくなる。
「落ち着くまでは、こっちで面倒見るから大丈夫よ」
私の迷いを見透かすように、おばさんが言う。
「そういう訳にはいきません。休むぐらいなら、ちゃんと区切りをつけたいです」
中途半端なことはしたくなかった。
斉藤さんがどういうつもりで、接触してきているのか分からない。
私が仕事を辞めたあと、彼がどんな行動をとるのかが鍵な気がする。
思い過ごしなら、時間が経てば解決するはずだ。
「美桜ちゃんは本当に真面目なんだから」
私の言葉におばさんが苦笑いする。
「何事もなく、全て解決したら……また店に戻ってきてもいいですか?」
そんな日がくることを願いながら口にすると、おばさんは屈託のない笑顔を浮かべた。
「それはもちろん、うちはいつでも大歓迎よ。それと、次が見つかるまでのことは心配しなくてもいいからね」
「そんな……」
私は小さく首を横に振った。
「これだけはさせて。私は美桜ちゃんの身内よ。可愛い姪っ子に手を貸すのは、当たり前でしょ」
おばさんは慈愛のこもった瞳で私を見つめる。
「……ありがとうございます」
私は胸の奥が熱くなり、お礼を言うだけで精一杯だった。