再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
本当はすぐにでも美桜の職場に行きたかったけど、出張が重なって身動きが取れない日々が続く。
ようやく落ち着いた頃、仕事の合間に美桜の働いている惣菜店に足を運んだ。

しかし、配達に行っているのか店内に美桜の姿はない。
閉店後にまた来てみようと、弁当だけ買って店を出た。

夜、再び惣菜店に行き、仕事を終えたばかりの美桜に声をかけた。
嫌がっているのは分かっていたけど、ここで引くわけにはいかない。
半ば強引に、美桜の腕を掴んで車に乗せた。

行きつけのバーに美桜を連れて行くと、マスターの朔斗さんがニヤニヤしながら話しかけてきた。

「哲平くん、いらっしゃい。珍しく今日はひとりじゃないんだな」

その顔はやめてほしい。
余計なことを言われそうで、素っ気なく返事をした。

俺がパスタを食べている間、美桜の酒はどんどん進む。
酒を飲むのはいいけど、これ以上、酔っぱらってもらっても困る。
真剣な話をするため、一旦、酒を遠ざけた。

俺はポケットから、ずっと持っていた桜のピンを出して、カウンターの上に置いた。

『このピン、覚えてるか?』

美桜の目が見開かれ、ピンと俺の顔を交互に見る。

俺は、あのときのことを話した。
どうしてあんなことを言ってしまったのか、包み隠さず。
許してもらえるかは分からない。
でも、謝ってからこのピンを返そうと心に決めていた。
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