再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
どれだけ時間が経っても、俺の中から美桜の存在が消えることはない。
笑った顔も、ふとした仕草、目を閉じれば鮮明によみがえる。

だからこそ、なんだろう。
彼女面した女子の顔を見るたびに苛立ち、早くこの状況から解放されたくて、別れを切り出した。
形だけの関係で本当に付き合っていたわけではなかったのに、そんな言葉を使うしかなかった。
自業自得だが、余計な優しさをみせたばかりに、面倒なことに巻き込まれた。

泣いて引きとめられたが、気持ちのない相手に振り回されるのは、どうしても耐えられなかった。

それからは、特定の彼女を作ることはなかった。
ただ、あと腐れのない相手と、体だけの関係を持つことはあった。

過去のこととはいえ、美桜に『最低』と言われ、確かにその通りだと思う。
けれど、心が伴わない行為は、俺にとってはなんの意味もない。

近所の二十四時間営業のスーパーに寄り、ビールやカクテル、つまみを買ってマンションへ戻る。
美桜はリビングのソファに座り、ローテーブルに袋から買った物を出して並べていた。

『どれを飲もうかな』と、呑気なことを言っている。

無防備だし、男の部屋にいるという自覚があまりにも薄い。
気になって、思わず口を開いた。

『男の部屋に行くことはよくあるのか?』

『えっ? テツの部屋が初めてだよ』

あっけらかんとした返事に、さっきのモヤモヤは一気に吹き飛ぶ。
我ながら単純だなと苦笑しながら、着替えるために寝室へ向かった。
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