再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛から逃げられない~
「人の唇ってこんなに柔らかいんだね。もう一回してもいい?」
人の気も知らないで、無邪気にそんなことを言う。
これ以上は、本当に止まれる自信がない。
美桜は酔っているから、冷静な判断ができているとは言い切れない。
だから、思い留まるように話をした。
「あのさ、俺は美桜のことが好きだからキスだけで止まれる自信がない。キス以上のこともしてしまうかもしれない。それでもいいのか?」
頼むから断ってくれ。
そんな俺の願いも虚しく、美桜はゆっくりと頷いた。
美桜は酔っているからだ、と頭では分かっている。
けれど、長年想い続けてきた相手を前にして、理性が音を立てて崩れていく。
至るところにキスをし、体中を愛撫すると、甘い声を漏らす。
「初めてだから……優しくして」
その言葉に息をのんだ。
付き合ったことがないと言っていたので、そうだろうとは思っていたけど、抑えきれない感情が一気に押し寄せる。
好きな人の初めての相手が自分であるという事実に胸が震えた。
何度も『好きだ』と伝えながら、美桜と体を重ねた。
触れ合うたびに、ずっと欠けていたなにかが満たされる感覚に包まれる。
美桜は痛みに耐えるように、俺の背中や腕に爪を立てた。
その小さな痛みさえ、彼女とひとつになれた証だと思えば、愛しくてたまらない。
溶けあうような時間が終わり、美桜の体を抱きしめる。
腕の中の温もりを確かめながら、この上ない幸せを噛みしめ、ゆっくりと目を閉じた。