無難に生きたいのに、全力すぎる彼が構ってきます
ところがそんなモットーに反発した三つ年上の姉は、『やってみなきゃわからない』と勢いで家を出て、仕事も住む場所もころころ変えた。結果、貯金は減り、生活は不安定。疲れた顔で実家に戻ってきては、また出て行くという奔放な生き方をしている。
いつだったか、好きな人を追ってアフリカに渡ったこともあった。結局、その男性は現地で出会った日本人女性と結婚。姉はけろっとした顔で『振られちゃった』と帰国した。寺崎家の血筋にはない破天荒さである。
両親は突然変異だと昔はよくぼやいていたが、それも最近は聞かなくなった。諦めムードである。
そんな姉を見るたびに、天音は思う。やっぱり無理はしないほうがいい。穏やかな両親のように生きるのがなにより。無難は幸せの源なのだと。
そういった生き方は顔にも出るのだろう。姉はぱっと人目を引く顔立ちをしているが、自分は取り立てて美人でもなく、どこにでもいるありふれた顔立ちだと、天音は鏡を見るたびに思っていた。
いつだったか、好きな人を追ってアフリカに渡ったこともあった。結局、その男性は現地で出会った日本人女性と結婚。姉はけろっとした顔で『振られちゃった』と帰国した。寺崎家の血筋にはない破天荒さである。
両親は突然変異だと昔はよくぼやいていたが、それも最近は聞かなくなった。諦めムードである。
そんな姉を見るたびに、天音は思う。やっぱり無理はしないほうがいい。穏やかな両親のように生きるのがなにより。無難は幸せの源なのだと。
そういった生き方は顔にも出るのだろう。姉はぱっと人目を引く顔立ちをしているが、自分は取り立てて美人でもなく、どこにでもいるありふれた顔立ちだと、天音は鏡を見るたびに思っていた。