無難に生きたいのに、全力すぎる彼が構ってきます
否定しかけて、思考が止まる。
(加地くんのこと考えてたのは事実だし。でもそれは、変な意味じゃなくて)
自分に言い聞かせるように首を振る。仕事で関わっているし、ちょっと距離が近いだけ。無難じゃない人だから印象に残るだけだ。
言い訳は次々浮かぶのに、どれもしっくりこない。肯定と否定が忙しなく入れ替わり、考えがまとまらないまま倉庫に着いた。
台車を止め、ダンボールを抱え上げる。思ったより重く、棚の高さまで持ち上げるのに力が要った。
えいっと持ち上げようとしたそのとき――。
すっと横から、手が伸びてくる。次の瞬間、ダンボールは軽々と持ち上げられ、そのまま棚の上に置かれた。
驚いて振り返る。
「今日、出勤してた!?」
そこに立っていたのは幹人だった。
「はい。今来たところです」
事もなげに言って、箱の位置を少し整える。
「通路で寺崎さんが荷物運んでるのが見えたから、追ってきました」
「追って?」
思わず間の抜けた声が出る。
「台車押してるの見えたら、放っておけないでしょう」
(加地くんのこと考えてたのは事実だし。でもそれは、変な意味じゃなくて)
自分に言い聞かせるように首を振る。仕事で関わっているし、ちょっと距離が近いだけ。無難じゃない人だから印象に残るだけだ。
言い訳は次々浮かぶのに、どれもしっくりこない。肯定と否定が忙しなく入れ替わり、考えがまとまらないまま倉庫に着いた。
台車を止め、ダンボールを抱え上げる。思ったより重く、棚の高さまで持ち上げるのに力が要った。
えいっと持ち上げようとしたそのとき――。
すっと横から、手が伸びてくる。次の瞬間、ダンボールは軽々と持ち上げられ、そのまま棚の上に置かれた。
驚いて振り返る。
「今日、出勤してた!?」
そこに立っていたのは幹人だった。
「はい。今来たところです」
事もなげに言って、箱の位置を少し整える。
「通路で寺崎さんが荷物運んでるのが見えたから、追ってきました」
「追って?」
思わず間の抜けた声が出る。
「台車押してるの見えたら、放っておけないでしょう」