無難に生きたいのに、全力すぎる彼が構ってきます
「どこで聞いたの?」
「噂ですけど。もう社内じゃ結構話題ですよ」
「まだ内示だから。正式じゃないし、どうなるかもわからない」
そう言いながらも、否定しきれない事実に少しだけ胸がくすぐったい。
幹人は軽くグラスを持ち上げる。
「それでも今日はダブルでお祝いですね。誕生日と昇進」
「気が早いって」
「でも、うれしいです。天音さんがちゃんと評価されてるの」
その言葉は素直にうれしい。
仕事の話をこんなふうに喜んでくれる人がいることが、なによりありがたかった。
「お祝いといえば……」
話題を少し逸らすように、天音は続ける。
「姉がね、結婚するらしくて」
「え、そうなんですか」
幹人の目が少し丸くなる。
「おめでとうございます」
「ありがとう。まだ詳しくは決まってないみたいだけど」
咲楽の顔を思い浮かべながら微笑む。それと同時に、頭の片隅でべつの考えが小さく芽を出した。
(幹人くんは、まだ結婚なんて考えられないよね)
「噂ですけど。もう社内じゃ結構話題ですよ」
「まだ内示だから。正式じゃないし、どうなるかもわからない」
そう言いながらも、否定しきれない事実に少しだけ胸がくすぐったい。
幹人は軽くグラスを持ち上げる。
「それでも今日はダブルでお祝いですね。誕生日と昇進」
「気が早いって」
「でも、うれしいです。天音さんがちゃんと評価されてるの」
その言葉は素直にうれしい。
仕事の話をこんなふうに喜んでくれる人がいることが、なによりありがたかった。
「お祝いといえば……」
話題を少し逸らすように、天音は続ける。
「姉がね、結婚するらしくて」
「え、そうなんですか」
幹人の目が少し丸くなる。
「おめでとうございます」
「ありがとう。まだ詳しくは決まってないみたいだけど」
咲楽の顔を思い浮かべながら微笑む。それと同時に、頭の片隅でべつの考えが小さく芽を出した。
(幹人くんは、まだ結婚なんて考えられないよね)