国宝級イケメン御曹司はフェチの所為で恋愛できない
次の日広報部にいる同期のありさから面倒な話が振られてきた。

ありさは高校から大学まであるお嬢様学校からの親友でその上同期なのだ。

お互い離れがたく職場まで一緒にしたと言う大好きな親友だ。

今度あたらしくできるブライダル部門から、広報に依頼が来たらしい。

ありさはカタログやイメージ写真を撮るのに副社長に協力をお願いできないかと言ってきたのだ。

国宝級イケメンと言われる大河内財閥の御曹司を起用するだけで話題性は十分だ。

何なら女性モデルなんかだれでもいいのよというのはありさの上司らしい。

そりゃあそうだろうわが社にはモデルなんか足元にも及ばないビジュアルと名声を持った副社長がいるのに、お金をかけてそこいらのモデルを起用する必要性はない。

副会長の説得をありさが任されたらしい。

さっき半泣きで沙耶に電話してきたのだ。

ありさとはよく会社の帰りや休みの日に仕事の愚痴を言ったりショッピングをしたりするので、副社長の機嫌の悪い時は何を言ってもダメな事もよく知っている。

「お願い沙耶、沙耶からご機嫌がいい時にサラっと上手に言ってくれない?お願いします」

きっと、電話の向こうでは手を合わせて頭をぺこぺこ下げているに違いない。

「ええ~っ、そんなの機嫌がよくてもだめに決まってる。マスコミが一番嫌いなんだから」

「皆藤さんにまず相談したら沙耶に頼むのが一番だって言ってたよ。沙耶は副社長のご機嫌見るのが一番上手だって…」

「だからご機嫌が良い悪いの問題じゃなくて…」

そこまで話していたら急に低くてセクシーな声が割り込んできたので、慌てて電話を切った。
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