御影市大新年会2009
かくして、三十分後。

「はぁ、はぁ、ぜぇ、ぜぇ」

突如深夜に怪しげな魔術で叩き起こされていじめられっ子の罰ゲームのような用件を押し付けられた修内太は、大きなコンビニ袋を抱えて、ほうほうのていで四門邸へと到着したのだった。

「遅いっ!!」

猛虎の如き雄叫びで、メグが玄関先で怒鳴るのが聞こえる。

「…修内太さん…気の毒」

グレープジュースをチビリと飲みながら、ななみが呟いた。

「無茶言うなよ、俺だって大掃除や年末の買い物でクタクタになって寝てたんだって」

まだ呼吸も整わないまま、修内太がリビングに入り。

「はうわっ!?」

と奇声をあげた。

「なんだこの人数!?ジルコーに天羽の三姉妹に時貞に…あ!哲平達までいる!」

「どういう訳か私の所に集まってきたのよね」

メグが溜息をつく。

同類相憐れむという奴だろうか。

これで修内太を含めて、総勢十名。

そろそろメグの洋館のリビングでも手狭になってきた。

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