僕の父親はコックリさん
「克彦はホラースポットでの影響が出ていたけれど、大丈夫なのか?」
「あぁ。それなら大丈夫だろ。こうして普通に生活してるし、きつねに化かされたこともないはずだし」
 ずるずるとうどんをすすり上げているけれど、油揚げをすでに平らげているためなんだか物足りなさそうな様子だ。
「そうか。それならいいんだけどな?」
 確かに正雄の場合は前よりも今のほうが元気そうに見える。顔色も悪くないし、なにも問題なさそうだ。
 ほっと息をついたとき、正雄がどんぶりを持って立ち上がった。中にはまだ麺が半分ほど残っている。
「油揚げをおかわりしてくる」
 正雄はそう言うとニッと笑ってみせたのだった。

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