僕の父親はコックリさん
 洸平が克彦への不満を爆発させてしまう前に正雄が小さく呟いて立ち止まった。
「どうした?」
「今、なにか音がしなかったか?」
 その場でキョロキョロと周囲を見回す。妖と洸平のふたりも同じように周囲を確認してみるけれど、車が行き交っているだけで特になにもおかしいところは見られない。歩道で棒立ちになっている三人を、赤信号で停車した車内から運転手の男性が不審そうな視線を向けてきている。
「特になにも聞こえてこないぞ。勘違いじゃないか?」
 そう言って再びあるき出そうとする洸平の腕を掴んで、突然正雄は歩き出した。
「こっちから聞こえてきた!」
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