僕の父親はコックリさん
 救助する手順を考える洸平の横で正雄が手すりを乗り越え、素早く土手を駆け下りていた。あっという間に川の中に身を沈めていく。
「あいつっ!」
 信じられない行動力にギョッと目をむく洸平。
「俺たちはあっちから行こう」
 ガードレールが途切れている場所を探して駆け出したのだった。

 川の流れは想像以上に早くてふたりが河川敷までやってきたときにはどこに正雄がいるのかわからない状態になっていた。濁った水ではその姿を確認することは難しい。
「正雄! どこだ!?」
 川へ向けて洸平が怒鳴るように声をかけるけれど、その声も流れによってかき消されてしまう。
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