僕の父親はコックリさん
 そう判断した妖は胸元のお守りを取り出した。
 真っ赤なお守りを握りしめて正雄の横に立つ。
「怪!」
 妖が叫んだと同時にキツネの顔をして、人間の体をした正雄がカッと目を見開いた。つり上がった目が妖を捉える。口が開いたかと思うとその奥から鋭利な牙が月明かりに照らし出されて見えた。
 力がきかない!?
 妖は一歩正雄から離れる。額からは冷や汗が流れた。
 前回、克彦を助けたときには妖の力ですぐに解決することができた。だけど今回はまるで別格のようなのだ。
「怪!」
 もう一度相手を攻撃する言葉を唱える。
 と、同時に牙をむき出しにした正雄が飛びかかってきたのだ。
「うわぁ!」
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