僕の父親はコックリさん
 妖は無意識のうちに服の上からお守りを握りしめる。洸平についている黒いモヤは姿を見せない。姿を見せる気があるのかどうかもわからない。だけど目を細めて見れば、モヤは確実に洸平を足元から侵食して行っているのだった。

 そこは家から歩いて十五分ほどの場所にある小さなお寺だった。長い石段を登って門から中へ入れば真正面に本堂が見える。真っ直ぐに伸びた白い小道の右手には東棟、左手には西塔がそびえ立ち、小道には等間隔で石灯籠が置かれている。
 お目当ての僧侶はどこにいるだろう。
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