僕の父親はコックリさん
 車が発進して寺から遠ざかりはじめると浩平が何度かまばたきをした。椅子に座り直し窓の外を見つめている。
「大丈夫か?」
「大丈夫だけど、なんで俺車に乗ってるんだ?」
 キョトンとした表情で聞き返されて不安になる。覚えてないんだろうか?
「さきまでは浩平くんよりもキツネの方が表に出てきていたんだろうね。覚えてないんだ」
 運転しながら黒羽がバックミラーでふたりのことを確認している。
「どうして寺から離れたら浩平に戻ったんですか?」
< 238 / 352 >

この作品をシェア

pagetop