僕の父親はコックリさん
まずはこっくりさんに来てもらう儀式だ。参加する全員で声を合わせてこっくりさんを呼ぶ。
「もしおいでになられましたら『はい』へおすすみください」
言葉が途切れて全員の視線が十円玉へ向かう。十円玉は動かない。
「もう一度」
陽子が言い、また全員で同じ言葉を繰り返す。
こっくりさんこっくりさんおいでください。もしおいでになられましたら『はい』へおすすみください。
言いながら香は何度か舌を噛んでしまいそうになった。普段使わない敬語は疲れる。
そうして何度かお願いしてみても、こっくりさんは現れない。
「いないのかな」
「もしおいでになられましたら『はい』へおすすみください」
言葉が途切れて全員の視線が十円玉へ向かう。十円玉は動かない。
「もう一度」
陽子が言い、また全員で同じ言葉を繰り返す。
こっくりさんこっくりさんおいでください。もしおいでになられましたら『はい』へおすすみください。
言いながら香は何度か舌を噛んでしまいそうになった。普段使わない敬語は疲れる。
そうして何度かお願いしてみても、こっくりさんは現れない。
「いないのかな」