僕の父親はコックリさん
 陽子が残念そうな声でつぶやく。元々大した質問がしたいわけでもなかったのだから、もういいじゃないかという気持ちになってくる。なんとなく周囲もそんな雰囲気に包まれ始めた。
 黒板の上にある掛け時計を見てみると時刻は五時を過ぎたところだ。今から帰ればまだおそうめん以外にもう一品作ることができそうだ。
 窓の外はまだ明るく、グラウンドからはサッカー部の練習の声が聞こえてくる。
「次で最後にしよう」
 陽子の声は明らかに沈んでいたけれど、香はホッとして微笑んでしまった。
「こっくりさんこっくりさん」
 これで最後だと思うと自然と儀式の声が明るくなった。どうでなにも降りてこない。これで終わりだ。
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