僕の父親はコックリさん
 その目にはすでに香も教室も入っていなくて、油揚げだけが見えているみたいだ。その姿に思わず香は吹き出してしまった。
「俺、なにかおかしいこと言った?」
「ううん。本当に油揚げが好きなんだなって思って」
 クスクスと笑う香に最初は不思議そうな表情をしていた志門だけれど、すぐに一緒になって笑い出した。
「だな! 俺、油揚げ大好き!」
 子供のように純粋d、まっすぐな志門に香はゆっくり、ゆっくりと惹かれていったのだった。

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