僕の父親はコックリさん
 重たい扉は歪んでいで、簡単には開かない。妖が横から手を貸してようやく少しだけ隙間が開いた。その隙間から中を覗き込んでみると、かなり埃っぽく何年も放置されていたのが伺われる。すでにご神体などもなくなっていて、がらんどうだ。
 崩れかけた建物の隙間から陽の光が差し込んでいるけれど、中の様子はそのくらいしかわからなかった。
「もう少し開けよう」
 黒羽の言葉を合図にしてもう一度扉に手をかける。力を込めて少しずつ少しずつ扉が左右に開かれていく。
 最後にはガタンッと音を立てて戸が外れてしまったけれど、おかげで人が通れるくらいのスペースができた。
 妖はすぐにその隙間から本殿へと身を滑り込ませた。
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