僕の父親はコックリさん
 そう思うとなんだか笑えてくる。結局自分の人生は不思議な力に翻弄されるだけの人生だったんだと思えてくる。
 目を開けていることが辛くなってきて、まぶたが徐々に下がり始めた。
「妖くん!?」
 他のキツネと戦っている黒羽の声がするけれど、もう殆ど聞こえていなかった。腹部に乗られている苦しさも感じない。ただただ、眠い。
 妖はすっと眠るように目を閉じたのだった。



「なに見てるの?」
 それはよく晴れた夏休みのことだった。妖は近所の公園で行われているラジオ体操に参加して、帰ろうとしていた。そんなとき偶然道端で狸を見つけて立ち止まっていた。
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