僕の父親はコックリさん
 狸を意識しないようにしようとすればするほどうまくいかない。妖は横目でチラチラと狸を見てしまう。その度に狸と視線がぶつかって、慌てて顔をそらすということを繰り返した。
「顔色悪いけど、大丈夫?」 
 加奈子に言われてハッと我に返ると、額に汗が滲んできていた。
「ちょっと暑くなってきたからだと思う」
 ラジオ体操が開始される時間帯は早朝だから涼しいけれど、今は太陽が登り始めて、気温が上昇してきている。妖はとっさに気温のせいにした。
「そう。じゃあそろそろ帰ろうか」
「そ、そうだね」
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