僕の父親はコックリさん
 それはどういう意味で化かしたのかは聞かないでおいた。というよりも志門はすでに自分の正体を隠す気はないようだ。
 穏やかな雰囲気に包まれた車はどんどん進んでいく。が、途中で妖は眉を寄せた。
「寺ってどこへ向かってるんだよ? 黒羽さんところはこっちの道じゃないだろ?」
 寺へ行くといえば当然黒羽のところだと思っていた。年末に戻ってくるように連絡をくれたもの黒羽だったから、なにかイベントがあるのだろうと思っていたのだ。
 しかし志門は含みのある笑みを浮かべて運転を続ける。
「それは到着してからのお楽しみだ」

 父親の運転でたどり着いた先はあの廃寺だった。
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