僕の父親はコックリさん
 もし花子がレポートのために大学へ来ているとすれば、資料室かパソコン室で調べものをしている可能性が高い。あるいは資料探しを終えて教室で原稿を書いているか……。
 考えながら歩いていると女子トイレからひとりの生徒が出てくるのが見えた。栗色の髪の毛をゆるく巻いて、細くて白い手足がしなやかに動く。
 それは紛れもなく探していた花子だった。
「坪井くんも来てたんだね」
 妖と目があった花子が立ち止まり、声をかけてくる。同じ学部なので何度か会話をしたことがある。
「あぁ。課題の調べ物で」
 課題は終わっていたけれど、そう答えるのが一番無難だった。
「結構大変だよね。私ももう少し終わらなさそうなんだ」
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