元カレは、今も私をミケと呼ぶ
ふと。
ホームでの、陽太の唇の動きを再現してみた。
「うーん。……“のってる”?」
違う。
「“わんわん”?」
満面の笑みが浮かんできて、思いきり吹き出した。
「いやいや、それはないって!」
もう一度。
「……“あってる”」
「……」
――ハッとした。
ありえない。
そう思ったのに。
一度浮かんだ言葉は消えてくれなかった。
ゆっくりと、口を動かす。
「“待ってる”、とか……?」
胸の奥が、じわじわと湧き上がるように熱くなる。
(何で、私が待ってるの)
(私から連絡すればいいのに!)
スマホを掴んで、急いで画面を見つめる。
「あった!」
連絡帳からすぐに見つけた。
ずっと、消せなかった温かい響きの名前を。
この二年間で変わったこともある。
でも、陽太の笑顔を見ると、胸が温かくなる気持ちだけは何も変わっていなかった。
あの日、ちゃんと謝れなかったことも。
伝えられなかった、ありがとうも。
今度こそ、全部伝えたい。
だから――
二年前とは違う私で、ちゃんと向き合いたい。
ホームでの、陽太の唇の動きを再現してみた。
「うーん。……“のってる”?」
違う。
「“わんわん”?」
満面の笑みが浮かんできて、思いきり吹き出した。
「いやいや、それはないって!」
もう一度。
「……“あってる”」
「……」
――ハッとした。
ありえない。
そう思ったのに。
一度浮かんだ言葉は消えてくれなかった。
ゆっくりと、口を動かす。
「“待ってる”、とか……?」
胸の奥が、じわじわと湧き上がるように熱くなる。
(何で、私が待ってるの)
(私から連絡すればいいのに!)
スマホを掴んで、急いで画面を見つめる。
「あった!」
連絡帳からすぐに見つけた。
ずっと、消せなかった温かい響きの名前を。
この二年間で変わったこともある。
でも、陽太の笑顔を見ると、胸が温かくなる気持ちだけは何も変わっていなかった。
あの日、ちゃんと謝れなかったことも。
伝えられなかった、ありがとうも。
今度こそ、全部伝えたい。
だから――
二年前とは違う私で、ちゃんと向き合いたい。